偏頭痛解消法のあれこれ!

偏頭痛は、慢性頭痛の代表選手で頭の片側(両方の場合もある。)がズキンズキンまたはガンガンと脈打つような痛みが特徴です。激しい時には動くこともできないほど辛い、この偏頭痛をうまく解消できないと日々の生活が不快なものになってしまいます。上手に解消しましょう。

偏頭痛には、目がチカチカする等の前兆を伴う場合があります。この段階で薬を飲み、薄暗く静かな部屋で安静に出来れば、拡張した血管を元に戻せるので、酷くなる前に解消することができます。前兆が起きない人の場合は、痛み始めたらすぐに鎮痛剤を服用します。吐き気や嘔吐が起きてからでは薬が効きにくくなると共に、胃を痛めることがあるからです。

薬に頼りたくない人は、頭を冷やしたり温めたり、マッサージすることでも痛みを和らげる事ができます。患部を冷やす事で血管が収縮し痛みが和らぎ、炎症も鎮めてくれます。冷たいタオルや熱冷まし用のシート、パッド等で冷やしてみましょう。人によっては温めた方が偏頭痛が和らぐ人もいますので、自分に合った方法を選んで下さい。拡張した血管をマッサージやハチマキ等で抑える事により痛みが和らぐ場合もあります。

食べ物や飲み物を利用して解消するには、マグネシウムやビタミンB2が豊富な海藻や豆類が効果的です。また、コーヒーや緑茶に含まれるカフェインは、血管を収縮させる作用があるので適量を摂取するのは痛み解消に効果的ですが、取り過ぎは偏頭痛を悪化させる事があるので、注意が必要です。でも、究極の偏頭痛解消法は、予防することです。自分が偏頭痛、頭痛もちだと自覚している人は、偏頭痛が起きない様に予防しましょう。そのためには、ストレス対策が一番です。普段からストレスを溜めないように適度に休息を取り、こまめに気分転換をする。仕事以外の趣味を持ってストレスを発散する。精神心理的な治療で憂鬱な気分を改善する等により適度なストレスでバランスのとれた日々の生活を送るように心がけましょう。


偏頭痛の民間治療法

偏頭痛の人の多くは、自分なりの対処法をお持ちの事と思いますが、一般的には鎮痛剤を飲んで、静かな薄暗い部屋で横になって、安静にするのが治療の基本だと言われています。そこで、ここでは、薬を使わない民間療法を紹介しますので、自分の偏頭痛のタイプに応じた治療法の参考にして下さい。

やはり基本は、先ず休眠による治療です。偏頭痛が起きている間は、立ったり座ったりするのも辛い頭痛です。対策としては、静かな部屋で横になり安静を保ちます。可能であれば一眠りしましょう。適度な睡眠により、広がった血管が元に戻り痛みが和らぎます。しかし、寝過ぎると逆効果になる場合もありますので、気を付けましょう。

次は、頭を冷やすまたは温める事により頭痛を治療します。頭痛の時に頭を冷やしたほうが楽になるか、温めたほうが楽になるかは、人によって違いますから、自分に合った方を見つけましょう。冷やし方は、保冷パックや氷枕をタオルで包み、頭の下に敷き仰向けで寝たり、額に冷たいものを載せて冷やします。温める場合は、熱いタオルや使い捨てカイロなどを後頭部に当てて横になたっり、頭の下に敷いて仰向けになるといいでしょう。

最後は、ツボによる治療法です。こめかみの後ろに並んでいるツボを刺激すると効果的です。息を吸って、はきながらゆっくり押して下さい。ジーンと浸透するを感じながら今度は息を吸って、再びはきながらゆっくり離して下さい。頭に両手を当てた状態で親指でツボを刺激するように圧すると効果的です。以上簡単ですが、偏頭痛治療の3つの民間療法でした。


偏頭痛を治す生活習慣

偏頭痛を完璧に治すのは、ハッキリ言って現代医学では無理でしょう。何故なら原因が解明されていないことと、偏頭痛を起こす要因が様々だからです。例えば、睡眠不足や睡眠過多、不安や精神的ストレスからでも偏頭痛は起きると言われています。現代社会において、これらの要因を全て排除して生きて行くことができれば、偏頭痛を完璧に治すことが出来るかもしれませんが、無理な話だと思います。

だからと言って悲観する必要は有りません。うまく付き合って行けば、偏頭痛を治すことはできなくても、予防・軽減・解消することができますから、今まで以上により快適な日常生活を送ることができるでしょう。

偏頭痛を治すと言うよりも予防すると言う観点では、食事や睡眠などの生活のリズムを整えるようにします。また、空腹で血糖値が下がると血管が拡張して偏頭痛を起こすことが有りますから、食事はきちんと取りましょう。だからと言って、無理に食事をするのも逆効果です。さらに、ワインやチョコレートに代表される偏頭痛を起しやすい食べ物も有りますから、注意が必要です。もちろん個人差が有りますので、自分の偏頭痛のパターンを良く把握して、食事療法をしてみましょう。

偏頭痛が起こってしまったら、早めに治すというよりも、軽減・解消に努めましょう。そのためには、やはり自分にあった薬を飲んで安静にすることです。薬は市販の鎮痛剤でも良いのですが、自分にあった薬を事前に見つけておきましょう。そして、静かで薄暗い部屋で横になって、少し寝ると落ち着くと思います。また、頭を冷やすか温める事でも痛みを和らげます。冷やすか温めるかは、自分にあった方を選んで下さい。

偏頭痛を治すと考えるよりも、規則正しい生活やバランスの取れた食事を取る事は、心と身体の健康と安定のために大事な共通的事項です。偏頭痛対策としてではなく、より良い人生を送るための基本的事項と考えて、生活を見直してみては如何でしょうか?


漢方で治す偏頭痛

偏頭痛の人は、頭痛の前兆を感じた時や頭痛が起こった時、よく鎮痛剤を飲んでその場をしのいでいるようです。鎮痛剤には常用性が有り、薬を飲んで頭痛を鎮めているのか、薬を飲まないと頭痛がくると思って止められないのか疑わしい状態ですね。こんな時、常用性も副作用もない漢方は、鎮痛剤の量を減らしたり、鎮痛剤の服用を不要にするのに役立ちます。

偏頭痛のはっきりした原因は解明されていませんが、偏頭痛は脳内の血管が収縮することで起こると言われています。脳内の血管が収縮したり拡張することで血管の水分が脳内に漏れ出し、神経を刺激して痛みを引き起こすとも考えられています。漢方では、偏頭痛は体内の水分代謝の異常や血流が悪くなって起こると考えられていますが、このような場合は、過剰な水分を汗や尿として体外に出すことで、偏頭痛を起きにくい体質に改善出来ると言います。

血流が悪くて偏頭痛を起こす場合は、血の流れを良くすることで、偏頭痛を根本的に改善できます。血の巡りや気の巡りを良くする漢方薬には、呉茱萸湯(ごしゅゆとう)などの漢方薬が効果的です。漢方薬を処方する際は、頭痛だけではなく、冷え症や胃腸虚弱、首や肩のこりなどの他の症状も考慮されるため、頭痛以外の不調も改善することができます。

片頭痛に用いられるその他の漢方薬としては、桂枝人参湯(けいしにんじんとう)・五苓散(ごれいさん)などが有りますが、漢方薬を服用する際は、自己判断せずに漢方の専門知識のある医師や薬剤師の指示に従って下さい。


肩こりによる偏頭痛対策

偏頭痛と肩こりには、深い関係が有ります。肩こりが先か頭痛が先かと言えば、肩こりが先だと言えます。長時間同じ姿勢での作業やパソコン操作をしていると、血行が悪くなり、背中から肩にかけての筋肉が収縮します。この収縮が脳にも影響を及ぼし、偏頭痛を起こす事があるそうです。

ではなぜ肩が凝るのでしょう?肩が凝るのは、肩の筋肉が原因ではないのです。肩に力が入っている為に肩が凝るのですが、その原因は実は肘にあったのです。人が作業を行う時には、肘を曲げて行っています。その肘を曲げた姿勢が肩に無理な力を与え続けているのです。長くその状態を続けていると、肩は徐々に硬直し、寝ても、座ってもリラックスできなくなり、肩こりを感じてしまうのです。ですから肘をついた姿勢を止めるだけでも、肩こり予防の十分な効果が得られます。

偏頭痛と肩こりは、痛みを緩和するツボを押すことで緩和することができます。また、一般的な偏頭痛と肩こりなら首や腰、背中、肩などのマッサージで血行を良くし改善させるということも出来ます。しかし、一番効果的なのは、長時間不自然な姿勢を取らず、休憩を入れてストレッチ等をすることです。

ただ、肩こりには、リウマチ性多発筋痛症や筋膜炎などの疾患の場合も有りますから、ツボやマッサージが効かない場合は、専門医の診断を受けることも必要でしょう。


頭痛薬の選び方

頭痛と言ってもいろいろな種類がありますから、自己判断で適当な頭痛薬を飲んで治そうとするのはあまりお勧めできませんが、取り急ぎ急な痛みを抑えるために必要な薬の選び方の基礎知識を紹介します。あくまでも一時的な解決法にすぎませんので、できれば一度専門医や薬剤師さんに相談して、自分の頭痛のタイプにあった頭痛薬を処方してもらうことをお勧めします。

一般的な頭痛薬の選び方は、自分の体質や頭痛の痛みに合ったものを選ぶと言うことです。市販の頭痛薬には、鎮痛剤、消炎鎮痛剤、解熱鎮痛剤等と表示してありますから、過去に服用して効果があったものを利用するのが良いでしょう。偏頭痛では前兆がある場合がありますので、前兆の予感があったらタイミングを逃さないように頭痛薬を服用しましょう。

頭痛薬を服用して効果を実感できたら、その薬が自分に合っていると言うことです。もし、効果がなかったら成分の違う頭痛薬を試してみましょう。タイプの違う頭痛薬を飲んでも効き目がない場合は、専門医に相談してください。

市販の頭痛薬のタイプは、大きく3つのタイプに分類できます。非ピリン系の頭痛薬は、もっとも一般的な頭痛薬で、アスピリンやエテンザミドなどが代表的な成分です。比較的即効性があり軽度から中程度の痛みに有効です。イブプロフェン系は、即効性があり解熱・鎮痛作用に加え抗炎症作用もあるため、炎症がある痛みによく効きますが、希にかゆみ、発疹、ぜんそくなどの副作用を起こすことがあります。ピリン系は、中枢神経に作用し、強い痛みに効果的ですが、希にアレルギーを引き起こすことがありますので、薬剤師等に相談して購入することをお勧めします。

慢性的な頭痛は、血管の拡張及び筋肉の緊張等により起こる頭痛のため、激しいときには吐き気を伴ったり寝込むこともありますが、ある程度の期間で治まるものです。ですから、自分の頭痛のタイプを理解することで、市販の頭痛薬で上手に痛みをコントロールすることができます。しかし、急性の場合や他の病気に起因する頭痛の場合は、生命の危険にさらされる場合がありますので、きちんと専門医による受診をお勧めします。


偏頭痛に頭痛外来と頭痛専門医の活用

偏頭痛で悩んでいる人は、日本人の3割にのぼると言われていますが、たかが頭痛くらいでと、病院に行かない人が結構います。痛み方や痛みの原因によって治療方法は全く異なりますし、脳腫瘍や脳血管障害、脳髄膜液減少症などの怖い病気が隠れていることもありますので、一度専門医の診断を受けることをお勧めします。

頭痛外来は、頭痛を専門に診てくれる病院で、偏頭痛治療ができる病院です。頭痛に悩まされている人のための設けられた窓口で、様々な症状の患者さんに対して、医学的に診療、検査、診断、薬の処方などを行います。今では多くの病院に頭痛外来が設置されてますので容易にお近くの頭痛外来を探せるようになりました。

診療に当たる先生は、頭痛専門医と呼ばれ、日本頭痛学会が認めた頭痛を専門に診る、研究する医師のことで、日々頭痛医療の向上に取り組んでいます。通常の内科の医師よりも、より偏頭痛に関する専門性が高く、より良い治療法を導き出すことができます。餅は餅屋、偏頭痛は頭痛専門医です。普段から口コミでもいいので、評判の先生を捜しておく事も役立ちます。

頭痛の原因は人様々です。また、頭痛の診療に携わる病院・医師も様々です。頭痛で悩んでいる方は、ぜひ一度頭痛外来を受診して、頭痛専門医に相談してみてはいかがでしょうか?